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繊細さ 「赤い手帖(歪んだ窓)」 山川方夫 [本]

「赤い手帖(歪んだ窓)」 山川方夫
出版文化社

週刊新潮の名作コンパスで川本三郎が書いていた書評が
気になって読んだ。紹介文には創元推理文庫の(親しい友人たち)の
中の一編となっていた。
この短編を探したら出版文化社の(歪んだ窓)という作品集の中にあり、それを読んだ。
内容は触れないが読後感が尾を引く短編である。
山川方夫(まさお)は知らなかったので、他の作品含め興味深く読めた。
一つ一つが短いのでショートショートの区分になるのかもしれない。
星新一とは違い、不思議な物語と表現の繊細さが同時に味わえるものだった。
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急展開 「ドリトル先生と月からの使い」 [本]

「ドリトル先生と月からの使い」
ヒュー ロフティング 作
井伏 鱒二 訳
岩波書店

ドリトル先生物語全集の7巻目。
4巻目からのサーカス、動物園、キャラバンと
ストーリーの起伏が少なくなっていたが
ここで月に行くという急展開。
物語に引き込まれる描写は原作者と翻訳者のどちらも
すばらしい筆力のためだ。
月で何をするか期待を持たせる。

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貯めるためのものではない 「ドリトル先生のキャラバン」 [本]

「ドリトル先生のキャラバン」
ヒュー ロフティング 作
井伏 鱒二 訳
岩波書店

題名はキャラバンとあるが、サーカスの話である。
キャラバンはサーカスの箱馬車のことである。
サーカスで起こったことが細かく書かれている。
ドリトル先生の動物に対する考え方や行動は、
人間の他人に対するそれらに通じるものだと考えさせられる。
お金を所有することの意味は、お金を何のために使うものであるのか、
決して貯めるためのものではないと気づかせられる。
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一生懸命 「メーター検針員テゲテゲ日記」 [本]

「メーター検針員テゲテゲ日記」
川島徹
三五館シンシャ

まず「テゲテゲ」の意味が解らなかった。
本書の注によると、
「テゲテゲ」は鹿児島弁で「適当に」。
あまり一生懸命やらなくてもいいんじゃない、のような意味。
とある。
しかし、読んでいくと、著者は一生懸命に仕事している。
メーター検針員は他人の敷地内に入っていくので
怪しい行動はできず早急に検診を済ませなくてはならない。
しかも誤検針は大きなペナルティとなる。
電気メーターはスマートメーターに置き換えられているが
都市ガスはそのままだから、ガスの検針員は無くならないのか。
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職務範囲 「マンション管理員オロオロ日記」 [本]

「マンション管理員オロオロ日記」
南野苑生
三五館シンシャ

日記シリーズのマンション管理員。
管理人かと思ったが、管理員というらしい。
寮の管理人と同じ認識だったが、職務範囲が決められている。
壁一枚で隣と隔てられているマンションは人間関係のトラブルも多く
管理員のいろいろな苦労があることを知った。
仕事の内容を考えると高齢の管理員は大変であり危ない場面もある。
自分には勤まりそうにない。
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どちらも 「交通誘導員ヨレヨレ日記」柏耕一 三五館シンシャ [本]

「交通誘導員ヨレヨレ日記」
柏耕一
三五館シンシャ

気になる職業を取り上げたシリーズの一冊である。
交通誘導員は道路工事でよく見かけるが実態は分からなかった。
高齢者が多いこと、外国人がほとんどいないことが
この本を読むと理解できる。
著者は出版に携わっていただけあり文章が読みやすかった。
交通誘導員をやってみたいという好奇心と
やりたくないという気持ちのどちらもあることを自覚した。
タグ:交通誘導員
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散漫に 「ドリトル先生の動物園」 [本]

「ドリトル先生の動物園」

ヒュー ロフティング 作
井伏 鱒二 訳
岩波書店

ドリトル先生の家の中の動物園の話なので冒険物語ではない。
しかし、ネズミが語ることで彼らの経験したことをたどる。
全体として話の内容が散漫になってきた。
タグ:井伏鱒二
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今を 「養老先生、病院へ行く」 [本]

「養老先生、病院へ行く」
養老孟司、中川恵一
エクスナレッジ

病院嫌いの養老先生が、なぜ病院へ行くことになり
その時考えたことは何だったのかということに興味があった。
健康診断を受けないのは「身体の声」を聞くことで
自分の身体の様子を診ていた。
人間ドックの数値に左右されてしまう事から
自分の身体に向き合うことを思い起こさせてくれた。
中川先生が「マインドフルネス」という考えを示していた。
今、この瞬間を大切にする生き方である。
将来の時間を確保するために、今病気の治療をする。
時間にとらわれない生き方は現代都市で生きている人が
忘れているものだと感じた。
今やっていることが将来役に立つために行っている苦行のような場面がある。
それを今を楽しむことに意識を向けるだけでも楽になると思う。
音楽を聞きながら、本を読んだりするが、
音楽を集中して聴き、その後に本をじっくり読むということで
時間はかかるが、それぞれをじっくり楽しむというように変えていく。
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人を疑わない 「ドリトル先生のサーカス」 [本]

「ドリトル先生のサーカス」

ヒュー ロフティング 作
井伏 鱒二 訳
岩波書店

題名はサーカスだが、冒険物語になっている。
オットセイを海に帰すために旅するくだりは
自分のことのように肝を冷やす。
人を疑わないお人好しのドリトル先生の行動も心配になって来る。
12巻あるうちの4巻目なのでまだまだ楽しい話は続く。
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お金持ちというものは 「ドリトル先生の郵便局」 [本]

「ドリトル先生の郵便局」

ヒュー ロフティング 作
井伏鱒二 訳
岩波書店

郵便局と題名が付いているが、
いろいろな話を詰め込んで
内容は盛りだくさん。
ドリトル先生の考え方は、忘れている「正しさ」を
思い出させてくれる。
この作品では、ぶたのガブガブの発言が考えさせられる。
「ぼくは、お金持ちになったて、それほどおもしろいとは思わないよ。
お金持ちというものは、とても不自然なことをしなきゃならないものね」
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